経営者に失業保険は支払われません

東京リタイアメント工房の挑戦
人生、山あり谷あり

雇用保険というものがあります。離職(失業)すると、失業保険(求職者給付)を支給してもらえる、非常に優れた制度です。
雇用保険という制度があるせいで、失業した人は短時間の間に次の職をあわてて決める必要はなく、自分に適した仕事を探す時間的な余裕が生まれます。

ただ、これは、離職した時点で被保険者であった人にだけ通用する話です。

私は、今回の離職前までは会社の経営者であったことから、2年ほど雇用保険の被保険者ではありませんでした。そこへ突然、やむを得ない事情が発生したことで、次の仕事がはっきりと決まらないままに、離職をすることがきまりました。
やめたとたんに全くに収入が途切れてしまうことになりました。突然フローがゼロです。
何もありません。その落差は極めて大きいところです。
経営者には何のセーフティネットもありません

大会社の重役であれば、社長とけんかして辞めたところで失業保険は出ます。
なのに、それより低い給料しかもらえない中小企業の社長が退任すると何もありません。退職金も多少はありましたが、短期間で経営者が退職すると、税制上のメリットは分離課税になる程度しかありません。
なんだか不公平な気がしました。

賛成いただけないかもしれませんが、私は経営者の立場を経験したものとして、日本の社会は、リスクをとってビジネスをやろうとする人に高いハードルを課していると思います。
リスクを冒してビジネスを立ち上げた人は、努力の甲斐なくビジネスが不成功となったときは何も残りません。いいんでしょうか。もし、日本を起業立国にしようと思うのならば、社長にも雇用保険料を支払わせて、ビジネスに失敗したら、二倍求職者給付を支払ってあげたらどうでしょうか。

フルリタイアメントをあらかじめプランされるような方であれば、向こう見ずな生き方はされることはないと思いますが、ひょっとしてのご参考までに私の経験談をお伝えさせていただきました。
転職先が「経営者」の立場になる場合は、その条件を十分に確認されてから飛び込まれることを強くお勧めします。

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