2023年の相場展望

資産運用

年が明けて2023年になりました。
今年の相場を私なりに展望をしてみたいと思います。

2022年の相場の大きなテーマはコロナからの回復過程における過剰流動性の吸収のための金融引き締めが一つ、今一つはロシアのウクライナへの進行であったと思います。
いずれも10年、あるいは20年に一度といったサイクルでしか起こらないようなことで、それが折り重なってきた2022年は相場としては極めてむつかしい一年であったと思われます。債券相場は金利上昇により大きく下げ、株式も引き締めの影響から始まり年末にかけては景気の減速感も加わって下げが止まらなかった一年だったかと思います。
アメリカは中でも金利の引き上げに積極的であったこともあり、通過としてのドルは独歩高となり、ドル円は一時150円を付けるなど、為替市場も大混乱でした。
年末にかけては突然に中国がゼロコロナ政策を放棄し、中国の景気減速が新たな懸念として加わりました。

2023年の始まりにあたり、いったいこれ以上何か都合の悪いニュースが出るのか、と思うくらいに悪材料が満載な状態に見えます。
ただし、相場はこれらの悪材料を織り込んでいると思われることから、ここからは簡単には想像しにくいさらなる悪材料が出ないと23年の相場が壊れるようなことはないのではと私は思います。

2023年を見通すのに、一つの材料となるのが、22年の米国の中間選挙だと思っています。
共和党が圧勝する「赤い波」が広く想定されていましたが、その波は来ませんでした。普段投票に行かない人が投票所に向かい、民主主義の維持のためにアクションをとったことは、あらためてアメリカの強さをしっかりと示した大きな出来事でした。
そしてその波は、ウクライナにもロシアにも中国に押し寄せると私は思っています。
プーチンがある日突然、ウクライナとの戦争の意義がないことを認め、全面的にウクライナから撤退するようなことが起こらないといえるでしょうか。中国でコロナが制御しきれないほどに蔓延し、新しい政治グループがファイザーのワクチンを導入し、対外協調路線へ転じることがないといえるでしょうか。

2023年の市場が抱える最大のリスクは急速に世界に平和が訪れることです。
そうなった場合は、世界中に発生した著しい非効率は急速に解消します。インフレは急速に収まり、過剰な金融引き締めスタンスは急速に巻き戻され、世界経済がコロナ以前のパスに戻る、それが市場が一番恐れているシナリオではないでしょうか。
そして私はそのリスクシナリオが2023年には実現すると考えます。
金利は低下し、株価は上昇するでしょう。実物価格(金価格)はおおむね横ばい、為替で言えば、過剰な円安は修正される、そんなシナリオを想定します。
日米の株、特に日本の株が年初の推し、それが私の考え
です。








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