リタイアメントをお考えの方に、少し「仕事」について私の思うところをお伝えしたいと思います。
はじめて社会人になって40年近くが過ぎましたが、幸いなことに私は上司にも、部下にも、またビジネス環境にも恵まれて多くの時間を楽しく過ごしました。
楽しく過ごしているのならばそもそもリタイアを考える必要はありません。
行くところがある、する仕事がある、そしてそこに一緒に苦労してくれる人がいる。それがある意味すべてかなと思います。仕事はしんどいときは確かにありましたが、「会社に行きたくない」と思ったことがほとんどなかったのが私の自慢です。
中でも、私自身が苦労を重ねているときに、それをサポートしてくれる上司と出会えたのは本当に幸せでした。性格的に上司と折り合いが悪い私をそのまま認めてもらい、時には失敗はかばってもらい、またある時には事後報告を飲み込んだうえに私が働きやすいように環境を上司のまた上司との間で整えてもらいました。
そんな時は徹夜してでも、休日を返上してでも働こうという気持ちになりました。
サラリーマンの世界、「上司は雲のようなもの。いつか流れて行ってしまう」と形容した友人がいましたが、なろうことなら同じ雲になって一緒に流れていきたかったところです。
「士は己を知る者の為に死す」とは旧い言い回しになるのかとは思いますが、その通りと思います。
ただ、いつもいつもそうとは限りません。
まずは我慢とは思います。そもそも部下である自分自身が上司のことを「知っているのか」という部分に冷静に客観的に分析ができるまでは待つべきでしょうし、努力もするべきでしょう。
ただ、なお自分の人生が人の下で働くということと両立しないのなら、若ければ環境を変えて再挑戦することもよいでしょうし、ある一定の年になれば他人の下で働くこと自体を卒業することも良しとすべきと思います。
無駄な時間をいやだいやだと思いながら過ごしてよいほど人生は長くないと思います。
そしてそれが私が今回セミリタイアを選ぶ最後のわらしべとなりました。
(2022年12月24日)
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