人生100年時代と言われます。
思ったよりずっと長い人生を送れるようになりました。また、来るべき世代はさらに長い人生を送っていくようになるのだろうと思います。
そんな100年の人生を大きく区切ってみましょう。
最初の20年は学業に励むインプットの時期(第一期)です。次の40年は社会人としてあるいは家庭の一員として様々な責任を負いつつアウトプットを出すべき時期(第二期)になります。そして残る40年は自分自身に焦点を当てて悔いの残らない人生を完成させる時期(第三期)になるかと思います。
人生の第一期から第二期に移るときは、学校の卒業や新卒としての就職など、国民的なイベントが一斉に多くの人に来ることもあり区切りは明白です。
人生の第二期から第三期に移るときはそこまではっきりした区切りはありません。定年がどんどん先延ばしになり、再雇用が義務化される中、いつ第三期に移るのか、ますますその区切りはあいまいになっています。決まりがないのです。それ故に、一人一人にカスタマイズされた「リタイアメントプラニング」が必要となってきます。
さて、人生の第三期に入ったときに大事なことは何でしょうか?
私は、すべての時間が自分のためだけに使えることが大事だと考えています。
すべての時間が自分のためだけに使えるということが実現できるためには、お金を稼ぐために働くことは卒業したいものです。
なかには仕事が趣味であったり、仕事をすることに生きがいを感じられる方もいらっしゃるでしょうからすべての人にこの考えが当てはまるとは思いませんが、何かと時間や精神の自由に制約の多いフルタイムの仕事と時間を自分のためだけに使うことは両立しにくいと思います。
仕事から解放されて(=フルリタイア)朝から晩まで自分だけの時間を楽しむことを実現したい、というのが私の大きな夢です。百歩譲って、せめて、強度や頻度の低い仕事に移り(=セミリタイア)、現役時代と比べてずっと大きな自分の時間の確保をできるだけ早く実現したいと私は思っています。
リタイアして実現した時間の確保が、生活水準の大きな低下を伴っているのなら、それは残念なことだと思います。定年を迎えて、やむなくリタイアするような場合は、そのようなことも仕方ないだろうと思いますが、早期のリタイアを企画するのならば、その前提はあくまでもリタイアする前の生活水準を維持することだと思います。
年齢を重ねていくにつれて次第にできることが限られてくるでしょう。それに伴って支出も減るのは自然です。いつか体が動かなくなり、介護などを受ける必要も出てくるでしょう。リタイアした時点ではそれ以前の生活水準を維持することを起点として、こういった年齢の上昇に伴う支出の変化を具体化させていけば、いつまで働かなければならなくなるかは、逆に計算ができるようになります。老後のことですからある程度保守的に見積もったうえで、どれだけ働けばよいかを見極めていくことになります。年齢を重ね、将来の変数が減ってくると、明確な引退時期が見えてきます。
リタイア後の楽しみ方はいろいろでしょう。
そのためにはリタイアできないといけません。どんなリタイアができるかは、キャッシュフローを表にして可視化していく必要があります。
ぜひ、リタイアメントを積極的に考えようとされている方には、ぜひ、ご自身のキャッシュフロー表つくりに挑戦していただきたいと思います。
人生100年時代のリタイアメントプラニングとは

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